「公共ビジネスの着眼点」 「骨太の方針」(原案)が発表されました。

 5月31日に開催された「経済財政諮問会議」を経て、「経済財政運営と改革の基本方針2022(仮称)」、通称「骨太の方針」2022年版の原案が公開されました。
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/info/2022_07kaisai.pdf

 この「骨太の方針」は小泉政権の2001年にスタートしたもので、首相を議長とした内閣府の基本方針策定機関である「経済財政諮問会議」にて毎年決議される、政策の基本骨格のこと。国の予算に関わる経済政策の大きな方向性を決定するもので、ここに書かれたことは閣議決定され、各省庁の概算要求に反映されます。

 つまり「骨太の方針」の内容は、来年度以降の事業として予算化されることがほぼ決定となります。そのため、検討に当たっては自身の推し進めたい政策を予算化させるべく、与野党の議員、族議員、業界団体に有識者ほか、さまざまなプレイヤーが影響力を行使してきます。結果としてどうしても多方面に配慮したものとならざるを得ず、総花的という批判を受けることもあります。尚、骨太の方針とセットで語られるものに「成長戦略実行計画」があります。こちらは同じく首相が議長の「産業競争力会議」で検討されるものです。「企業活動を活発にさせる規制緩和策」など、「経済成長を促す取り組み」が含まれるのが特徴です。

 「骨太の方針」の2022年度版は、以下のような章立てになります。
第1章 我が国を取り巻く環境変化と日本経済 
第2章 新しい資本主義に向けた改革
第3章 内外の環境変化への対応  
第4章 中長期の経済財政運営
第5章当面の経済財政運営と令和5年度予算編成に向けた考え方

 「骨太の方針」は、これを読んでおけば案件についての情報を入手できる、というものではありません。ましてや受注につなげるまでには、そこからいくつもの営業プロセスを重ねる必要があります。しかし、具体的な実務に携わっていくと、調達仕様書や担当者との会話など、さまざまな場面にて、ここで登場する語彙が頻出します。つまり「骨太の方針」は、公共ビジネスに携わるものとして基本的なリテラシーとなるのです。
 交渉ごとにおいて、前提となる「共通の語彙」を持たない人間が不利になるのは、当然の話です。公共ビジネスに携わらんとする意志を持つならば、最低限、毎年決定される「骨太の方針」の内容は、把握しておきましょう。