「公共ビジネスの着眼点」 中小企業庁が「100億宣言」を行う企業を募集するようです
中小企業庁が、「売上高100億円」という高い目標に向けて挑戦を行う企業・経営者を応援するプロジェクトとして、「100億宣言」の申請受付を5月に開始するようです。
#経済産業省ニュースリリース「100億宣言を開始します」
https://www.meti.go.jp/press/2024/02/20250221002/20250221002.html
そもそも、売上高100億円以上の企業は日本国内に現在1.4万社あり、企業数全体の約0.4%しか存在しません(ちなみに大企業は約0.3%と言われています)。
その中でここ10年間又は20年間で売上高1~10億円から100億円超に成長した企業は178社と、大台と言える売上高100億円に達する企業はほんの僅かしか生まれておらず、国としてはこのことを近年の国内経済縮小の要因のひとつと捉えているのでしょう。
こうした状況を踏まえて、国としては、成長志向の企業に100億宣言を促し、その企業に対する各種の支援を通じて、地域経済を牽引していくような企業に成長してもらい、賃上げや投資、海外展開等による経済の活性化に繋げていきたい狙いがあるようです。
宣言をした企業は、①成長加速化補助金の活用、②経営強化税制の拡充措置、③経営者ネットワークへの参加、④宣言の公式ロゴマーク活用による自社PRといったメリットを受けられる形になるようです。
特に、①と②は、補助金による大規模な設備投資とその税負担の軽減という金銭面でのメリットが大きく、売上の増大に大きく貢献しそうな支援メニューと言えるでしょう。
#中小企業庁「中小企業成長加速化補助金」
https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/r7/seicho_kasokuka.pdf
#中小企業庁「中小企業経営強化税制について」
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kyoka/kyoka_zeisei.html
100億宣言の内容自体はそれほど複雑なものではなく、類似の施策である「パートナーシップ構築」や「一般事業主行動計画」のように、特設サイトで公表されることを前提に、企業理念や経営者メッセージといった定性的な目標を中心に記載していくことになるようです。
ただし、宣言できる企業は売上高10億円~100億円未満の中小企業と、下限となる売上規模が設定されているので、どんな企業でも申請できるわけではないですが、自社がこの範囲に属する企業は、大きな飛躍に向けて積極的に動き出す契機にしていきたいですね。
中小企業診断士が日ごろ支援する先にもこの範囲に位置する企業は多いと思います。近年の新型コロナウイルス感染症や国内外の政治・経済情勢、人口減少等の影響で成長が停滞している企業を押し上げ、自らのビジネスの拡大に繋げることができる大きなチャンスと言えそうです。
とりわけ、成長加速化補助金の申請支援や、経営強化税制の拡充措置を受けるための経営力向上計画の認定支援といった分野において診断士の活躍が想定できます。売上高100億を目指す企業とともに、支援者である診断士もさらに一段階飛躍するきっかけにしていきたいですね。
ここまで見てきたように、「売上高100億円」は、令和7年度以降の中小企業支援政策において非常に大きなキーワードとなりそうです。経済産業省のニュースリリースにおいても、100億宣言はプロジェクトの「第一弾」とされており、今後複数年度にまたがって強力な支援が受けられることも期待できそうです。
公共ビジネスの分野においては、情報収集や営業活動を行っていくうえで、こうした政策におけるキーワードを押さえておくことが大きなアドバンテージに繋がります。
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